アイドル、異世界のステージに立つ 6
創世記少女 -GenesisGirl- written by Swind Episode 1 〜 アイドル、異世界のステージに立つ(6) 「ジェネシストが圧倒的に少数派……えーと、それってつまり……」 「もしかして、信者が全然いないってことなんでしょうか……?」 様子を伺うように恐る恐る話すメイとリコ。 ...
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創世記少女 -GenesisGirl- written by Swind Episode 1 〜 アイドル、異世界のステージに立つ(6) 「ジェネシストが圧倒的に少数派……えーと、それってつまり……」 「もしかして、信者が全然いないってことなんでしょうか……?」 様子を伺うように恐る恐る話すメイとリコ。 ...
創世記少女 -GenesisGirl- written by Swind Episode 1 〜 アイドル、異世界のステージに立つ(5) 「んまっ!うまーーーい!!」 食卓に並べられたシチューを頬張ると、メイは満面の笑みを浮かべた。 とろみがついた乳白色のスープに浮かんでいるのはカブの身と葉、ニンジン、玉...
創世記少女 -GenesisGirl- written by Swind Episode 1 〜 アイドル、異世界のステージに立つ(4) 「……はっ?」「えっ……?」 サクラから告げられた思わぬ言葉に、メイとリコが目をパチクリとさせる。 「キツネにつままれたよう」という言葉を使うのであれば、まさに今が最高...
創世記少女 -GenesisGirl- written by Swind Episode 1 〜 アイドル、異世界のステージに立つ(3) 一度跳ね上がった怪物の身体が再び石畳に叩きつけられる。 ドシーンという大きな音が響き、一拍遅れて砂ぼこりが辺り一面に広がった。 まるで爆風のように押し寄せる砂塵に、ゴー...
創世記少女 -GenesisGirl- written by Swind Episode 1 〜 アイドル、異世界のステージに立つ(2) 「グォーーーーーー!!」 異形の姿に変わり果てた男が咆吼を上げると、周囲にいた人々が蜘蛛の子を散らすように逃げ去っていった。 目は血走ったよりも赤く染まり、額からは二本...
創世記少女 -GenesisGirl- written by Swind Episode 1 〜 アイドル、異世界のステージに立つ(1) 星一つ無い、暗闇に包まれた世界。その中をただ当てもなく彷徨う。 まるで宇宙空間にでも放り込まれてしまったかのよう。でも息は出来るし、別に寒くも暑くもない。 何かふんわり...
「えーっ、ボクたち、元の世界に帰れるかもしれないのー!?」 テーブルに手をつきながら、勢いよく立ち上がるメイ。 ドンと言う音と共に、スープが入った木の器がピョンと小さくジャンプした。 「ちょっとメイ、そんなんしたらせっかくのスープがこぼれちゃう」 「あ、ゴメンゴメン。ちょっとびっくりしちゃって……」 リコの...
「狭いところではございますが、こちらの部屋をお使い頂ければと存じます。何かお困りの事がありましたらいつでもお呼びください。それではいったん失礼いたします」 修道女の服装に身を包んだ女性が、まるで祈りを捧げるかのように両手を胸の前で組む。 そして満足そうに笑みを浮かべると、もう一度深々と一礼してから部屋を後...
「じゃあ今のライブも布教活動の一つということなのね」 興奮冷めやらぬ神殿前から離れ、ゴードンの案内で目的地へと向かうリコとメイ。 説歌についての説明をメイが短くまとめると、ゴードンもまたコクリと頷いた。 「左様でございます。説歌(ライブ)により人々の心を引きつけ、信仰をを広げることが神殿の大切な役目なので...
「ふー、ごちそうさまでしたー! おいしかったー!」 メイは串を握ったままの手を胸元で合わせると、満面の笑みを浮かべる。 それを見たリコは、少々あきれ顔だ。 「ちょっと食べ過ぎじゃない?」 「大丈夫大丈夫。今日はいっぱい歩いたり走ったりしたから、差し引きゼロどころかマイナスカロリーだって。ていうか、リコだ...